今さら聞けない?ロジカルシンキングとは

今さら聞けない?ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?おそらく、社会人の方は一度は耳にしたことがあるかと思います。では、ロジカルシンキングとは何かを明確に伝えることができる人はどれほどいるでしょうか。また、ロジカルシンキングを普段から使えている人がどれほどいるでしょうか。耳にしたことがあっても上記2つを自信をもって語れる人は多くないのではないかと想像します。筆者もそのうちの一人ですので、みなさんと一緒にロジカルシンキングについて考えていきたいと思います。

ロジカルシンキングとは

では、そもそもロジカルシンキングの定義はどうなっているのしょうか。

Wikipediaによると「ロジカルシンキング(logical thinking)とは、一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のことである。

日本語訳として論理思考あるいは論理的思考(参考→思考#思考の種類)と置き換えられることが多い。」とあります。

ロジカルシンキングは直訳すると論理的な考え方という意味ですね。 ロジカルシンキングには、様々な手法が世の中には溢れていますが、一貫して筋が通っていれば、それはロジカルシンキングであると捉えてしまってよろしいかと思います。

歴史

歴史を振り返ってみると、古代ギリシャにおいて、アリストテレスが三段論法という大前提、小前提および結論の3つの流れをつくったところまで遡ることができます。

その後に、数学の世界において19世紀から徐々に数理論理学が発展していきました。この頃はまだ学術的にはロジカルシンキングとは何かを規定されていませんでしたが、徐々に大衆への一般化かが図られてきました。

更に時は進み、20世紀にはいって、コンサルティング会社のマッキンゼーでバーバラ・ミントという人が、ピラミッドストラクチャーというものをもとにしながら、MECEという「モレなく、ダブりなく」の考えを独自のトレーニングに置き換えていくことを始めました。その後、マッキンゼーの成長と共に、日本にも2000年前後に様々な手法が知られるようになりました。

そして、ビジネス書のブームと共にロジカルシンキングも日本全般のビジネス世界へも広がっていきました。 今日では、ロジカルシンキングはビジネスにおける基礎的な能力の位置づけにされることが多く、若手の能力開発でも第一に伸ばしたい項目に挙げられる分野でもあります。

ロジカルシンキングの手法

ロジカルシンキングには様々な手法がありますが、まず大枠として捉えたい考えが2つあります。

1つが推論ともう1つが分類です。

(1)推論

推論というのは、ロジカルシンキングのベースとなる考えとして捉えてみてください。確かには明らかになっていないことを、推測して論じてみることといった意味になります。要は、既に知っていることから、未だに知らないことをなんらかの論理規則に基づいて考えることです。

この推論には主に演繹法と帰納法があります。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

①演繹法

演繹法とは、一般的に世の中に拡がっている前提かた、より個別的もしくは特殊な帰結を導く手法です。

例えば、一般的に「海で泳いでいる魚が海水魚である」という前提があったときに、「アジが海で泳いでいた」という事業を見ると、「アジは海水魚である」と帰結させることができます。このように、なんらかの一般論や普遍的なルール等が前提にあってから、答えを出す考えが演繹法となります。ただし、注意としては、その一般論や普遍的なルールも、常に正しいとは限りません。先ほどの例でいうと、サケのように海水でも淡水でも暮らすことができる魚もいます。

一般常識や当たり前ということも時代によって変わってきますし、常に疑うことも必要となることも忘れないでください。

②帰納法

もうひとつの考えに帰納法があります。こちらは、様々な事実や事例から見えてくる傾向をもとにして結論を導き出す手法となります。

こちらも例で見てみましょう。「Aマーケットでは○○商品の売り上げが伸びている」「B商店でも○○商品の売上が伸びている」「Cスーパーでも○○商品の売り上げが伸びている」といったデータを確認したとします。そうするとあなたは「今、世の中で○○商品が流行している。」という結論を出すかもしれません。このようにいくつかの具体的な事実から、傾向を見出し、結論に導く手法が帰納法です。

ただし、こちらも注意点としては、ひとつひとつの事象にも事実だけを見るのではなく、主観が入ったうえで、事象を捉えている可能性があります。できるだけ、事実だけを客観的に捉える事で、今まで見えてこなかったことがみえてくるものです。 一度帰納法を使う時には、事実にはしっかりと客観的に向き合ってから、結論を導くようにしましょう。

(2)分類

さきほど推論の2つの手法を紹介しました。次に分類を紹介します。

分類はさきほどの2つの基礎となる考えをより、クリアにしやすくする分類方法となります。主な手法としては①MECE ②So what/Why so ③ピラミッドストラクチャー④フレームワークといったものがあります。

①MECE

MECEとは、正式名称はMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveといいます。日本語としてはよく、「モレなく、ダブりなく」といって使われることが多い言葉です。先ほど伝えたバーバラ・ミントが提唱したとしても有名です。これは手法というよりも、指針として捉えてもらっていいかなと思います。

何かを考える際に、漏れがあると大変です。例えば、もしあなたが営業部長だった時に、担当営業Aさんが、今月の成績を報告する際に、受注件数を伝えたのはいいけれど、肝心の売上げがいくらになったかを伝えてくれなければあなたはいくら売り上げたのか聞きますよね?それが漏れなくという考えです。例は簡単でしたが、様々なものを分析するときには、木をみて森をみずになりがちです。是非とも、漏れがないかは常に意識しながら、考えていくようにしましょう。

ダブりについては、先ほどの営業の例であれば、担当のAさんが受注した○×商事からの売り上げの報告が、実は一緒に動いているBさんも○×商事からの売上げを報告していたら、二重での計上になってしまいますよね。こういったことが起こると会社は大変です。ダブりもないように常に気を付けてみてください。

②So what/Why so

結論と根拠が適切につながっていることを確認するための手法です。これは常に自分の論理が正しいかを自分で試せる手法ですので、使ってみてください。

「So What?」はその根拠がどういう結論を導くのかを聞くときに使います。

例えば、先ほどの営業の例でいえば、営業の数字に誤りがあった際に、「So what?/だから何?」と自問し、結論として「今月の営業数字の精査をすべき」を導くといったものです。

「Why So?」はその結論の根拠が適切かをそれぞれ確認するため使う事ができます。

こちらも例えば、「今月の営業数字の精査をすべき」という解があったときに、「Why so?/それはなぜ?」と自問し、「営業の数字に誤りがあったから」という解を出すことができるというものです。

こちらは一回So what/Why soを問えばいいというものではありません。論理をクリアにしていくためには、何度も問い続け、掘り下げていくことも必要です。 考え続ける思考のクセをつけていきましょう。

③ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは結論と根拠を複数の階層に組み立てることによって作られる構造のことです。何かドキュメントの骨子全体を考えるときにも使えます。階層としては、メインメッセージ(結論、主張)という一番伝えたいことを頂点とし、キーメッセージといってメインメッセージ(結論、主張)を支える複数の根拠で構成された構造のことです。キーメッセージにも、更にそれを支える根拠がぶら下がっていきます。

④フレームワーク

フレームワークとは、世の中にたくさんあるビジネスで使えるフレームワークのことをいいます。

ビジネスを考えるときに、何から手を付けていいかがわからない時があるかと思います。そんな時に、ビジネスフレームワークがあると、何から考えていいかの糸口がつかめ、且つMECEに考える手助けをしてくれます。

世の中には、数多のビジネスフレームワークがあります。あなたのビジネスの状況にあわせて使いこなしていきましょう。何から考えていいかわからないと人がいるなら、ヒントとしては、できるだけまずは大きく捉える、フレームワークから使ってみましょう。いわゆる外部環境といって、自社を取り巻く環境から考えてから、徐々に自社や、競合について考え、現場に落としていくということができると、世の中のニーズにも沿った考えとなっていきます。

気を付ける事

ここまで、ロジカルシンキングの歴史や手法を一緒に考えてきました。

ここで、ロジカルシンキングのおいて、気を付けることをお伝えしておきます。ロジカルシンキグというのは、「一貫していて筋が通っている考え方」であるとお伝えしました。

しかし、世の中を見渡すと、主張としては一貫しているけれども、相手としては受け入れがたいということは多々あります。

例えば、スポーツのことを考えてみましょう。サッカーや野球で、懇意にしているチームがあったとしたら、あなたは一貫して筋のある理由をいえるでしょう。しかし、もしもライバルチームからしたら、その一貫した理由はどう感じるでしょうか?論理的であっても受け入れられないことも多々あるのではないでしょうか。

ビジネスにおいては、論理で勝っても、感情で負けるという事象は良く起こります。あなたも、もし買い手だったときに、同じ値段を提示してきたベンダーがいたら、仲の良い営業から買うということもあるのではないでしょうか。今の例えは大げさかもしれませんが、ビジネスは人が関わるものなので、感情や相手の背景、文化といったものを意識することも重要です。

是非、ビジネスには人が関わっていることも、最後に忘れないようにしたいですね。

JMCが提供するロジカルコンテンツ

グローバル社会に突入してきた昨今の情勢において、”コミュニケーション”の重要性はますます高まってきています。JMCの用意するコースでは、 コミュニケーション に対し様々な角度からアプローチし、深い理解を促し、スキルとして修得いただける内容となっております。

ビジネスを効率的に進めていく上で、必要なコミュニケーションスキルを体系立てたキャリアアップ支援いたします。 体系的なコースとして、また、ピンポイントでのスキル強化研修としてもご用意が可能です。

JMCのロジカルシンキングコンセプト

JMCのロジカルシンキングコンセプトとして、

(1)相手の立場に立ったアウトプットを出す。

(2)相手の意図に寄り添うコミュニケーション方法を習得する。

(3)相手のコンテキストに合わせながら相互理解を進める。

を掲げております。

JMCのロジカルシンキングでの3つのアプローチ

また、それらを実現するために3つのアプローチをとっています。 学んだスキルを対人関係、組織の中で使えるようにする(=パーソナルスキルをインターパーソナルスキルに転換する)ことを仕掛けとして設定しています。

①論理と心理の両輪を組み合わせ

どんなに論理的に正しくても、心理面で相手に受け入れられない限り、相手は話を聞かない、話さない状態に陥ります。論点がテーマに沿って明確であり、非言語部分が目的や状況に整合すると伝わります。

②コミュニケーションの構造からのアプローチ

相手の論理は相手の中で完結し、自分の論理は、自分の中で完結します。相手の論理(視点、優先事項)に合わせることで、円滑なコミュニケーションが成り立ちます。

③思い込みを排除する仕掛け

「あ、それ知ってる」、「自分は正しく知っている」等から始まるコミュニケーションは、多くの場合、勘違いや確認漏れが発生します。相手に質問し、確認することで、思い込みを解消できます。

具体的なコース【1.ロジカルコミュニケーション】

お客様や上司のニーズと要望・意図を確実に汲み取るためのコミュニケーション力を強化することを目的としています。

ビジネスにおけるコミュニケーションとして、「相手の期待」の理解と「自分の状況」を正確に伝えることを論理的に行うための手法を理解できます。

さらに、業務の効率を上げるための、聞く力・読む力・書く力・話す力の棚卸しもしていただきます。

具体的なコース【2.ロジカルライティング】

うまくいく文書作成とは、まず、読み手のコンテキスト理解をスタートの大前提としなければならないことを徹底理解することからはじまります。ありがちな、自分とは視座の異なる読み手に対する文書作成の場面において、実践的な対応力を向上させられます。

研修後に期待される行動として、下記が挙げられます。

(1)論理思考の原則を再認識し、よりロジカルな文書作成を行う。

(2)ビジネス文書の目的と、それを達成するための必要条件を備えた文書の作成ができる。

(3)文書の目的達成のために、効果的な論旨展開や表現が使えるようになる。

具体的なコース【3.ロジカルファシリテーション】

会議での意思決定のスピードアップと納得性を高めるファシリテーション技術を学ぶことを目的としています。ファシリテーションにおいての思考方法、モチベーションアップ、プロセスのマネジメントを学ぶことができます。

研修後に期待される行動として、下記が挙げられます。

(1)会議での意思決定までの課程で、「論理的的確さ」と「感情面での納得感」を両立させるスキルを発揮する。

(2)会議をより円滑に進めるための、「話の整理法」「質問」「板書」が行えるようになる。

(3)会議の、事前準備と会議後のフォローの仕方までの「会議スキル」を実践する。

(4)会議やの結論が、実行・成果に結びつくための支援を行う。

具体的なコース【4.アサーション&ネゴシエーション】

自らの主張や意見を、相手とのリレーションを大切にしながら、社内・社外の関係者に明確に伝えるスキルを身につけることができます。

研修後に期待される行動として、下記が挙げられます。

(1)交渉の過程と結果において、相手も自分も尊重されるコミュニケーションができるようになる。

(2)情報収集(確認)・意見の調整・競合等の場面を通して、他者から自己に対する信頼を増す、働きかけができる。

(3)ビジネスの中で、相手のメリットと自分のメリット、双方が納得するゴール設定を模索できるようになる。

(4)社内・社外で、利益満足型交渉を成立させるための質問力と反応力を発揮する。

(5)WIN-WIN の関係を成立させるコミュニケーションを取ることができる。

具体的なコース【5.ロジカルプレゼンテーション研修】

ビジネスにおけるプレゼンテーションの場で、お客様への提案力と組織を動かす力をつけることを目指します。相手の分析、論理構成、文書作成、伝達の段階をロジカルに精査することを学習していただくことで、プレゼンテーションの論理的側面と、ヒューマン的側面のスキルを同時に養います。

研修後に期待される行動として、下記が挙げられます。

(1)相手(聞き手)の状況に合わせた、伝え方ができるようになる。

(2)わかりやすいプレゼンテーション・報告を、論理的に行う。

(3)相手にとって、わかりやすい論理構成、次のアクションがとりやすい論理構成の方法を駆使した説明ができる。

(4)明確で印象に残るパワーポイント(スライド)の作成ができる。

(5)日々の報連相を、論理思考を活かした、より伝わりやすいものにする。

この記事を書いた人

栗林 陽

「少しでも良い社会のために」

大学までサッカー小僧として時間を過ごす。新卒時は大手IT企業へ就職。その後シドニーへ語学留学。半年過ごしたシドニーで自分を助けてくれた恩人のおかげもあり、多くの人に寄り添える仕事に従事しようと、研修業界へ就職することを決断し、現会社へ。

DI室 チーフディレクター

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